[1999.08.16]
  e over i


 ▼デスクトップデイリー売れ筋ランキング(Yahoo!ニュース)
  http://news.yahoo.co.jp/ranking/bcn/cpt/desk_d.html


 フェイクがオリジナルを超えることはない。だが,フェイクがオリジナルとして通用することはある。ただ,それになんにも疑問がない社会は,どこかが間違っている可能性が高い。

 BCNがまとめているYahoo!ニュースのパソコン売れ筋ランキングの8月13日調査分で,ソーテックのe-oneが首位に立った。長く首位を守ってきたアップルのiMacが陥落,また今までトップ20に入っていたiMacの5色からグレープが脱落した。e-oneは,7月20日の出荷以来,6→6→2→3→8→2→2→2→2→2→2→2→2→1位とコンスタントに売り上げを伸ばしながら首位に立った。e-oneの仕様は,ブルーのスケルトン筐体に,インテルセレロンの433MHz,64MB SDRAM,8.4GBHDD,15インチモニタ,56Kモデムと10base-TのEthernetボード,フロッピードライブ,24倍速CD-ROMドライブに,豊富なソフトウェアをバンドルし,128,000円となっている。

 発表時には大笑いしていたのだが(^o^),アップルとしては笑ってもいられなくなっただろうか。登場からかなりの月日が経ったiMacだが,まさか首位を譲り渡すことになったのがこのe-oneとは。なにげにe-oneは一般の認知度が高い。新聞の一面を使った広告を出したり,TVCMにラルクアンシェルを使用することで,女子高生などへのアピールも効果を奏しているという。iMacと同じ(またはそれ以上の)コストパフォーマンスを発揮し,それでウインドウズが利用できるなら,飛びつくのもわからないではないのだが…。

 ここからは私見。e-oneを買った人,また買おうと思っている人に文句はない。しかし,e-oneはその存在自体が,大いなる恥でしかない。iMacの色とおおまかな外観だけを盗み取ったマシン。それは,それを補ってあまりある性能があったとしても消しようがない。中途半端なデザインの盗用は,iMacでの,コネクタのまとめ方や,ケーブルの色彩の処理,僅かな鋭角部分も持たないようにしなやかなまとめたケース,などが反映できないでいることで明らか。内部も,実はメモリスロットを持っているのに小さな筐体に押し込んでいるためにアクセスできず,メモリ増設ができないという状況らしい。もちろん,ヒット商品にそれを模した商品が出てくるのは世の常だが,e-oneはその域を超えている。ものを作ることの哲学,を放棄した寂しさを感じる商品だ。そんなものが大いに売れる社会というのは,どんなものなんでしょうかねぇ('_;) 。


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